2010年6月29日火曜日

現存しております。



ミルクマン:当店自慢の自販機です。
セタヤン:自販機です。
ミルクマン:かなりレアです。
セタヤン:古いです。
ミルクマン:この型で現存しているのは、ウチのが最後かも。
セタヤン:マジすか。
ミルクマン:ビンの牛乳とか、コーヒーとか買えます。
セタヤン:…フルーツ牛乳は?
ミルクマン:そういう名前の飲み物は、もう現存しません。
セタヤン:え?
ミルクマン:生乳100%じゃないと、『牛乳』って言っちゃいけないのです。
セタヤン:…昔は言うてませんでしたか?
ミルクマン:2001年より法律が変わったのです。
セタヤン:…。なんで?
ミルクマン:それは別メーカーさんがからんでくるので、割愛させていただきます。
セタヤン:…。
ミルクマン:フルーツなんとかはありませんが、森永のイチオシ『贅沢 プレミアミルク』や昔懐かしい『マミー』、東毛酪農で不動の人気を誇る『パスチャライズコーヒー』などをご用意しております。


セタヤン:ちなみにこの自販機は、古いだけあってしばしばブッ壊れます。
ミルクマン:これ。余計なことを。
セタヤン:いやしかしご安心を。そんなときは、ワタクシめが店の冷蔵庫からお出ししますので大丈夫です。
ミルクマン:じゃ、いらないじゃん、自販機。
セタヤン:いらないじゃん。
ミルクマン:と、思われた方。…そうは言っても、レアですから。
セタヤン:レアですから。
ミルクマン:自販機を見に来ていただくだけでもご一興かと。
セタヤン:ご一興かと。
ミルクマン:マニア垂涎の品を、ぜひ肉眼で。
セタヤン:完全にブッ壊れる前に。
ミルクマン:…いや、それは当分大丈夫だと思うけど。

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